最近の自殺について 2008/04/27 (Sun)

久々に重い問題でｻｰｾﾝ（

ここ数ヶ月で、自殺の中では、気体の「硫化水素」を使った毒死が増えています。
今月に入って１日１件以上必ず日本で起こっているそうです。

生成はきわめて簡単で、ホームセンターで売ってる薬品でできるとか。
いろいろ方法はあるけど、硫化鉄＋硫酸で発生させる化学式は、

ＦｅＳ　＋　Ｈ_２ＳＯ_４　→　ＦｅＳＯ_４　＋　Ｈ_２Ｓ

硫化鉄と硫酸なら簡単には手に入らないと思うので書いてみました。
自殺の参考とかにしないでください（

硫化水素（Ｈ_２Ｓ）の特徴としては、無色で独特な刺激臭（卵が腐った臭い）があり、空気より重く（空気の密度１とすれば、Ｈ_２Ｓ1.190）、水に溶けると酸性を示す。


このＨ_２Ｓが人にどのように作用するかというと、高濃度で吸った場合には数呼吸で肺の酸素分圧が低下することによる呼吸麻痺を起こし、呼吸中枢が活動できなくなり、結果昏倒に至る。

つまり、高濃度で吸うと、昏倒状態になり、そのまま呼吸困難で死亡…。

自殺で流行るわけです。
「楽に死ねる」とか思ってこれを使うのでしょうが、自殺とは他の問題もあります。
自分一人だけじゃなく、家族や周りの家も被害に遭っているパターンが多いのです。


濃度対危険度を書くと（濃度単位、ppm）、

濃度	作用
1,000 - 2,000 (0.1 - 0.2%)	即死
600	約1時間で致命的中毒
200 - 300	約1時間で急性中毒
100 - 200	症状：臭覚麻痺
50 - 100	症状：気道刺激、結膜炎
10	労働安全衛生法規制値（許容限界濃度）
0.41	不快臭
0.02 - 0.2	悪臭防止法に基づく大気濃度規制値
0.00041	臭いの閾値

（『ウィキペディア（Wikipedia）』より）

気体は拡散しますが、仮に600ppmの濃度が拡散したらどうでしょう？
近いところでは100とか50ppmくらいになるんじゃないでしょうか。



問題がずれましたが、近所のことを考えて自殺しろという意味ではありません。
せっかく「生」を受けたのですから、死ぬまでは生きるべきです。
自分自身で「生」を断念するなんて、人間としての一番の罪です。

老人ホームで働いていたとき、ある入居者様（92歳）がおっしゃってました。
「私は、お迎えがくるまで生かされている。死にたくても死ねるのはお迎えが来るまでお預けだよ。」


どうか、死のうとしてる人がいたら、決して自ら命を絶たないでください。
生きていれば嫌なことは多いかもしれませんが、それを乗り越えたら楽しいことはあるはずです。